こねた:中華レーザーの制御ソフトとJW_Winでレーザーカット



JW_Winをドラフター代わりに使って

いわゆる「中華レーザー」の制御ソフトはXYプロッターに近い性格のもののようですが、HPGLやPostscriptやDXFを処理してくれるわけじゃないのでいまいち使いにくいのです。機械名称としては彫刻機なので工作機械で標準のG-コードを書き出せるようにはなっていますが。
Corel DrawやAdobe Illustratorと言った著名な作画ソフトのデータを扱える制御ソフトは制御装置の製造元LihuiYu Studio Labsなどが提供していますが、うちはCorelもAIも持ってません。うちの機械にはCorel Drawと連携するCorelLaserというツールがついてきましたがCorel Drawを導入しないと使えません。Adobe Illustratorと連携するシステムとなると、制御装置から買いなおしになります。(ぐずぐず編集しているうちにメーカーサイトが無くなってしまいました。)

うちの状況ですぐに使えた制御ソフトは、Windows標準のベクター画像形式EMFが読み込めるLaserDRWだけだったので、JW_で作ったものをEMFに変換してやればいいのですが、JW_にEMFで書き出す機能がないのでちょっと手数が要ります。
ネタとしてはちょっと古くなり気味ですが、LaserDRWでJW_Winのデータを活用する方法をあげておきます。

1) JW_Winと連携するソフトでEMFを用意する

JW2MFを使用する

JW_Win上で図形を選択してクリップボードにコピーするとJW2MFが拾ってくれることがあり、JW2MFのウィンドウに拾ったデータがプレビュー表示される。EMFとして保存できる
Windows7 SP1環境ではうまく図形がコピーされず、一番右の線と一番下の線が欠落する事がある。他にも隅を丸めたときの円弧などが欠落する事がある、クリップボードにコピーの操作をしてもJW2MFが拾ってくれないあるいはクリップボードにデータが行かないことがある。(他のバージョンのWindowsは未確認:XP以前ならうまくいく? )
→右や下の線が欠落する問題は枠で囲む事で対処した。ついででLaserDRW出画像ファイルを読み込むときに画像のサイズを枠のサイズで指定する事で簡単に正しいサイズが再現できる
→図形を書き直したり移動したり余計な図形を書き込むと、一番右と一番下の線以外うまくコピーされる
最新版3.0がどうもうまく動かないので、一代前の2.6を使う。

2)DXF形式を介してイラスト作成ツールでEMF化

JW_Winでは、図形を選択して「DXF形式で保存」を行うと、選択された図形だけがDXF形式で書きだされます。それを、イラスト作成ツールで開けばいい訳ですが、CorelもAIも持ってないので、GNU Inkscapeを使います。

新規作成
「ドキュメントのプロパティ」で例えば「A4」、「横」に設定(長手をY軸にするなら「縦」)
DXFファイルをインポート
サイズは1.0倍
「ストロークのプロパティ」で、線の太さを0.02mmにする
EMF形式で保存

LaserDRWのGraphメニューのBitmapを選択するとインポートできるので、ドキュメントのプロパティで設定したサイズにして、位置を適当に合わせるだけですみます。
が、線幅が非常に細いので画面上では相応に色が薄く表示されてしまい、みにくいです。

基本的に線幅に合わせて切りぬくので、線の幅は機械のカタログ上の分解能1000DPIよりいくらか小さい0.02mmを指定しておきました。
小縮尺のトラスは外形図とせず、組立図風に部材中心線だけ描いて、線の太さを適当に指定してやってもいいでしょう。

3)制御装置とソフトを変える

中華レーザー安いのはいいのですが、レーザー発振器とX-Yプロッターを金属の箱に収めてあるだけです。
裸よりはるかに安全ではあるけど、加工室のドアが開くとレーザーが止まるような仕掛けさえついておらず、お世辞にも万人向けで薦められるほど良いと言えないので、自分で安全化改造するか数十Wのレーザー光を目や体にあてて平気な体質じゃなければ、国内整備済みか国産を進めたいところです。

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